更新日:2025/01/05
早いもので1月4日、お正月はいかがでしたか。
すでに仕事始めも済んで日常に戻った人もいるかも知れません。
今日スーパーで見つけたのは、「春の七草セット」。
そう、1月7日に食べるお粥の七草セットです。
今回は「七草粥」についてご紹介します。
由来を知ると七草粥も美味しく感じるハズです(笑)
今年も七草粥を食べて無病息災!
元気で1年を過ごしましょう。
七草粥を食べるのはいつ?
1月7日の朝食がおすすめ。
七草粥の由来
「七草粥」は、毎年1月7日(人日の節句)の朝に春の七草を入れて食べるお粥のことです。
若菜摘み
そもそも日本では、古来より年の始めに野に出て、野草の生命力にあやかって、若菜摘み(年初に若葉を摘んで食べる)がよく行われていたようです。
小倉百人一首の中に「君がため春の野に出でて若菜摘む 我が衣手に雪は降りつつ」『古今集』春・21
と詠まれています。
作者は、第58代光孝天皇(こうこうてんのう)[830年〜887年]。
若菜は、春の食べられたり薬にする野草の総称で、新春に若菜を食べると長生きすると信じられていました。
七種菜羹
古来中国では、1月7日、一年の最初の節句である「人日の節句」に“七種菜羹(七種類の野菜を入れた汁物)”を食べ無病息災を願う という風習があったようです。
また1月7日に官吏の登用が行われ、この日の朝に七種菜羹(しちしゅさいこう)を食べ、立身出世を願っていたとも言われています。
この風習が奈良時代の終わり頃日本に伝わり、日本の「若葉摘み」という風習と融合して「七草粥」になったと考えられています。
江戸時代には幕府の公式行事に取り入れられ、一般家庭に七草粥の風習が広まったとされています。
五節句とは?
節というのは季節のことで、その季節のかわり目を節日といい、新しく迎える月日を無事に過ごせるようにと願うところから、いろいろな行事が生まれました。
七草粥を食べる意味は?
もともと、七草粥は若芽を食べて植物がもつ生命力を取り入れ、「無病息災、五穀豊穣、邪気退散」という願いが込められています。
現代では、
●お正月の祝膳やお酒で弱った胃腸を休める
お粥は消化がよく、胃腸にやさしい食べ物。
●冬に不足しがちな生鮮野菜を採ってビタミンを補う
昔は冬の生鮮野菜は貴重品。寒い冬場に不足がちな栄養素を補給する健康食材。
●節句料理を食べることで一年の無病息災を願う
上巳の節句にひし餅、端午の節句にちまきを食べるように、1月7日の節句に七草粥を食べることで、無病息災を祈ります。
春の七草の種類
一般的にセリ、ナズナ(ペンペン草)、ゴギョウ(母子草)、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ(蕪/カブ)、スズシロ(大根)を指します。
「セリ ナズナ/ゴギョウ ハコベラ/ホトケノザ/スズナ スズシロ/これぞ ななくさ」
ただ、時代や地域によって野菜の種類はまちまちだったようです。
セリ(芹)
日あたりのよい渓流や水辺などでよく見られる多年草。
セリには「競り勝つ」という意味が込められているとか。
ナズナ(薺)
アブラナ科の越年草。
ハート型の小さな葉が三味線のバチに似ていることからペンペン草とも呼ばれます。
「なでて汚れを払う」という意味が込められています。
ゴギョウ(御形)
キク科2年草。
咳止めや利尿薬としても利用されてきた野草です。
ハコベラ(繁縷)
ナデシコ科2年草。
「繁栄がはびこる」とされ、縁起の良い野草です。
ホトケノザ(仏の座)
キク科2年草。「コオニタビラコ」という標準和名がついています。
コオニタビラコの葉が放射状に広がる様子が、仏様の連座のようだというところから付いた名前で、縁起が良いとされています。
スズナ(菘、鈴菜)
実はカブのこと。
スズナという名前には、「神さまを呼ぶ鈴」という意味があるのだとか。
スズシロ(蘿蔔)
アブラナ科の1~2年草。「スズシロ」とはダイコンの古い呼び名。
ビタミンAなどのほか、消化を助けるジアスターゼを豊富に含んでいます。
七草粥では小さなものを葉や根も一緒に利用して食べます。
スズシロは清白とも書き、「汚れのない純白」という意味があります。
ダイコン(大根)
一言で大根といっても、聖護院大根、練馬大根、亀戸大根、源助大根、糸巻き大根・・と、味も見た目もさまざまな大根があります。
これは全て「伝統野菜」と呼ばれる、その土地で昔から作られてきた野菜です。
さて、あなたの地域の大根はどれを使いますか?
七草粥まとめ
七草粥を食べるのは、1月7日です。
七草セットは、ネット通販や一部のスーパー、コンビニでも販売されています。
何時に食べるという決まりはありませんが、朝食に食べるのが一般的。
お正月の行事に限りませんが、物事には理由や由来があります。
今年も七草粥を食べて無病息災、インフルエンザやコロナに注意して元気に過ごしましょう。
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