
更新日:2025/06/27
いよいよ梅雨明けして、夏本番。
暑いときは、野外より涼しいところで過ごしたいですよね。
今回は、話題の映画『国宝』をご紹介します。
映画は、歌舞伎の世界を舞台に、ひとりの男が「芸」と「人生」に向き合い、やがて“人間国宝”と呼ばれる存在へと至るまでの壮絶な歩みを描いた重厚な人間ドラマです。
歌舞伎の起源は1603年。
出雲阿国によって始められた「かぶき踊り」から400年以上の歴史を経て、日本独自の舞台芸術として今日まで受け継がれてきました。
そんな伝統の世界を、175分という長尺で丁寧に描き出す本作は、静かな中に強烈な情熱が宿る、まさに“和の美”が光る一本で、観る者に深い感動と余韻を残します。
ぜひ映画館でお楽しみください。

映画「国宝」どうだった?

良かった。おすすめ!
◆ 映画『国宝』とは?
国宝予告編
『国宝』は、吉田修一さんの同名小説を原作にした映画作品。
歌舞伎の世界で頂点を目指す青年「喜久雄」の人生を描きます。
物語は、1964年の長崎で幕を開ける。
立花組の跡取り息子である「喜久雄」は、組同士の抗争によって父を失う。
芸の才能を見込まれ、上方歌舞伎の名門「花井家」に住み込みで修行開始。
そこには、花井半二郎の息子「俊介」が役者を目指していた。
二人は次第にライバルとして切磋琢磨していく。
厳しい修業を経て、やがて「人間国宝」として称えられる存在に。
主人公が最後に見た景色とは?
本作は、芸の世界の栄光と陰、師弟関係や家族、そして人間の内面を深く掘り下げた重厚な人間ドラマです。
登場人物・キャスト
◆主人公:立花 喜久雄(吉沢亮)
・喜久雄の恋人:福田 春江(高畑充希)
●主人公のライバル:大垣 俊介(横浜流星)
■歌舞伎名門の当主:矢内 半次郎(渡辺謙)
・半二郎の妻:大垣 幸子(寺島しのぶ)
観るべきポイント3つ
■175分、息をのむ映像体験
3時間近い上映時間にも関わらず、時間を忘れるほど引き込まれる構成力。
緩急のバランスが見事です。
■本物の芸が伝わるリアリティ
伝統芸能の世界を描くにあたり、所作や演出にも徹底したリアリズムが感じられます。
■心に響く「生き様」の物語
名声と孤独の狭間で揺れる男の姿は、芸を超えて人生そのものを考えさせられます。
歌舞伎の演目
映画で登場する歌舞伎の演目をご紹介。
どんなお話なのか知っておくと、映画がより楽しめるかも。
曽根崎心中(そねざきしんじゅう)
近松門左衛門が1703年に起きた実際の心中事件を基に浄瑠璃として創作。
遊女お初と醤油屋の手代徳兵衛の悲恋を描いた物語で、江戸時代に大ヒットし、現在も上演され続けています。
二人道成寺(ににんどうじょうじ)
歌舞伎の演目の一つで、「京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)」の二人で踊る部分。
・「引き抜き」という手法で一瞬にして赤の衣裳から水浅葱(薄水色)の衣裳に変わる。
・「振り出し笠」(一つの笠を降り出すと三つの笠が連なる仕掛けの笠)を使い可憐に踊る。
こんな人におすすめ
・日本の伝統文化に関心がある方
・深みのある人間ドラマを観たい方
・美しい映像と演技に浸りたい方
・「生き方」を見つめ直したいすべての人へ
聴けるのはAudibleだけ

原作もおすすめですが、けっこう分厚いです^^;
AmazonのAudibleなら、聴くことができます。
映画国宝まとめ

大ヒット上映中の映画「国宝」をご紹介しました。
芸とは、人生そのもの。
『国宝』は、見る人によって感じ方が変わる作品です。
175分という上映時間を感じさせることなく楽しめますので、ぜひ映画館でご鑑賞ください。
誰に感情移入するかにもよりますが、泣けるというか思わず涙がこぼれるところがあってハンカチをお忘れなく…。
・ブロガー:2021年9月ブログ開設
・趣味:旅行(国内・海外)、食べ歩き、写真撮影
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