
更新日:2026/07/18
内容証明郵便は、相手に対して「正式な通知」を送る必要がある場面で利用される制度です。
友人同士のお金の貸し借りのように、口約束になりやすいトラブルでも、内容証明を使えば、請求した事実と通知の到達が日本郵便によって証明されます。
メールや電話では対応が得られない場合でも、内容証明郵便なら相手に確実に意思を伝えることができます。
本記事では、オンラインで差し出せる e内容証明郵便の使い方を解説します。
問題解決の糸口として参考になれば幸いです。
1. e内容証明郵便とは
e内容証明郵便(電子内容証明)は、内容証明郵便をオンラインで差し出せる日本郵便のサービスです。
従来の窓口内容証明と異なり、Wordファイルをアップロードするだけで差し出しが完了し、郵便局へ行く必要がありません。
印刷・封入・発送まで日本郵便が行うため、実務では窓口より使いやすい場面が多くなります。
2. e内容証明を利用するメリット
● 郵便局に行かなくてよい
窓口の営業時間に縛られず、深夜でも差し出し可能です。
● Wordで作成できるため書式の自由度が高い
窓口内容証明のような「1行○字・1枚○行」の厳格な制限がありません。
● 文書量が多い場合は窓口より安くなるケースも
枚数が増えると窓口の料金が高くなりやすいため、1,000〜1,500文字程度の文書では e内容証明の方が安くなることがあるのが特徴です。
● 日本郵便が印刷・封入・発送まで行う
自分で印刷・封入する手間がなく、作業負担を大きく減らせます。
3. e内容証明の利用シーン
内容証明郵便は「その文書を差し出した事実」を日本郵便が証明する制度です。
記載内容の真偽を証明するものではありません。
以下のような場面で利用されます。
- 契約解除の通知: 賃貸借契約、業務委託契約などの正式な解約通知
- 未払い代金の請求・督促: 貸金返還請求、売掛金の支払い請求
- 是正要求・クレーム対応 :不具合商品の交換要求、サービス不履行の是正要求
- 権利主張・意思表示の証拠化: 損害賠償請求の意思表示、相続・遺留分に関する通知
「後から言った/言わないの争いを避けたい場面」で特に有効です。
4. e内容証明の出し方(手順)

① Webゆうびんに利用登録
日本郵便の「Webゆうびん」サイトで「新規利用登録」(無料)し、支払方法(クレジットカード等)を設定します。
② 文書を Word で作成
A4サイズの Word ファイルで作成します。
主なルールは以下の通りです。
- 文字サイズ:10.5pt以上
- 余白:上・左右1.5cm以上、下7cm以上
- 図・表は使用不可
- 最大5枚まで(約1,500文字程度が目安)
● Wordの雛形を使って作成するのが最も安全
e内容証明は、Wordファイルの書式ルール(余白・フォント・図表禁止など)が厳格です。
そのため、日本郵便が公開している文書ファイルの雛形をダウンロードし、そこに文章を入れて完成させる方法が最も安全で確実です。
雛形を使うメリットは以下の通りです。
●書式不備を事前に防げる
アップロード時の自動チェックで規定外の書式は受付されないため、誤った形式のまま発送される心配がありません。
●余白やフォントを自分で調整する必要がない
雛形は規定どおりに設定されているため、書式調整の手間がありません。
●初心者でも文章を入れるだけで完成する
行数・文字数のバランスも整っており、文章を流し込むだけで正しい形式になります。
③ Webゆうびんにログインしてファイルをアップロード
差出人・受取人の住所氏名を入力し、必要に応じて「配達証明(350円)」「速達(300円)」などを選択します。
④ 料金確認・支払い
料金を確認し、クレジットカード等で支払いを行います。
⑤ 日本郵便が印刷・封入・発送
日本郵便側で文書を印刷・照合し、内容証明郵便として発送されます。
差出人には 謄本(コピー)が一般書留で配達されます。
⑥ 郵便物等配達証明書が届く
差し出し後、3日後ぐらいに郵便物等配達証明書が届きます。
これは「相手にいつ配達されたか」を日本郵便が証明する書類で、謄本(コピー)とセットで保管しておくことで、後の紛争や説明の際に強力な証拠になります。
5. 料金
| 区分 | 内容 | 金額 |
|---|---|---|
| (1) 郵便料金 | 郵便料金 | 110円 |
| (2) 電子郵便料金 | 電子内容証明文書 1枚目 | 19円 |
| 電子内容証明文書 2枚目以降(1枚ごと・最大5枚まで) | 6円 | |
| (3) 内容証明料金 | 電子内容証明文書 1枚目 | 382円 |
| 電子内容証明文書 2枚目以降(1枚ごと・最大5枚まで) | 360円 | |
| 同文内容証明(2通目以降 1枚目) | 210円 | |
| 同文内容証明(2通目以降 2枚目以降 1枚ごと・最大100通まで) | 210円 | |
| (4) 謄本送付料金 | 通常送付 | 304円 |
| 一括送付(受取人数100人まで) | 503円 | |
| (5) 一般書留料金 | 一般書留料金 | 480円 |
料金は以下の要素で構成されます。
- 郵便料金 (110円)
- 電子郵便料金(1枚目19円、2枚目以降6円)
- 内容証明料金(1枚目382円、2枚目以降360円)
- 謄本送付料金(通常送付304円/一括送付503円)
- 一般書留料金(480円)
例:文書1枚・謄本通常送付の場合 合計:1,295円
枚数が増えるほど窓口との差が大きくなり、3枚程度の文書では e内容証明の方が安くなるケースが多いです。
6. e内容証明と窓口内容証明の違い
| 項目 | e内容証明 | 窓口内容証明 |
|---|---|---|
| 差出方法 | オンライン | 郵便局窓口 |
| 書式 | Wordベースで自由度高い | 字数・行数の厳格な制限 |
| 手間 | 印刷・封入不要 | 文書・謄本・封筒を持ち込み |
| 料金 | 枚数が多いと有利 | 枚数が増えると高くなりやすい |
| 速度 | 即日差出可能 | 郵便局の営業時間に依存 |
実務では、オンライン環境があれば e内容証明が第一候補になります。
7. e内容証明を使う際の注意点
●内容の真実性は証明されない
証明されるのは「その文書を差し出した事実」です。
●法的効果は文書内容次第
契約解除や債権請求などは、文言の誤りが不利になることがあります。
●書式ルールを守る必要がある
Wordの余白・文字サイズなど、e内容証明独自のルールがあります。
8. 実例:筆者のケース
■状況
企業にメールにて質問したが、回答を拒否され、通常の連絡手段では解決が見込めない状態になった。
■内容証明が必要だと判断した理由
- メールは記録として残るものの、企業側が回答を拒否した場合は対応を促す手段にならない
- 企業側に正式な対応を求めるには、証拠性と到達が保証された通知が必要
- 期限を明示し、企業側に正式な対応を促す必要があった
■e内容証明を選んだ理由
- 郵便局に行かず即日差し出せる
- Wordで作成でき、窓口より書式の自由度が高い
- 文書量が多く、料金面でも合理的だった
■送付した内容の要点
- 問題となっている事実の整理
- 企業側の対応状況の記録
- 是正要求と期限の提示
e内容証明郵便まとめ
e内容証明郵便の使い方を解説しました。
e内容証明郵便は、契約トラブルや未払い請求などで 「証拠性のある通知」を送りたいときに非常に有効です。
オンラインで完結し、書式の自由度も高いため、窓口より使いやすい場面が多くなります。
契約解除・是正要求・債権請求など「後から言った/言わないの争いを避けたい場面」で特に力を発揮します。





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