更新日:2024/11/20
親が亡くなってからの1週間は、死亡届の提出や火葬許可の申請、通夜、葬儀・火葬とやるべきことが続きます。
死亡届と火葬許可の申請
死亡したら、病院から「死亡診断書」が発行されます。
死亡診断書(もしくは死亡検案書)と「死亡届」はA3用紙の左右で1枚の書類です。
病院から死亡診断書を受け取ったら、死亡届である左半分を記入し、死亡を知った日から7日以内に役所に提出する必要があります。
死亡届の提出は親族や同居人以外の人が代理で行うこともでき、一般的には葬儀社に死亡診断書を渡すと葬儀社が代行してくれます。
「火葬許可証」は死亡届と一緒に申請書を提出して、市区町村から発行してもらう書類です。
この火葬許可証の申請・取得も、葬儀社が代行してくれるケースがほとんどです。
お通夜・葬儀
一般的に通夜は亡くなって2日日、葬儀および火葬は3日目に行われます。
故人が夕方以降に亡くなった場合は、通夜の準備期間を確保するため、日程を1日後ろ倒しにする場合もあります。
通夜は、家族や友人などの近親者が集まって故人と最後の夜を過ごす儀式のことで、以前は夜通し故人に付き添う形で行われていましたが、近年は2時間程度の短時間で終えるケースが主流のようです。
葬儀は、故人の冥福を祈って成仏を祈願するための儀式で、僧侶を招き、遺族と近親者で執り行います。
葬儀には、「直葬(通夜や葬儀を行わず、そのままご遺体を火葬する葬儀形式)」や「一日葬(通夜と葬儀を一日で行う葬儀形式)」といった新しい簡略的なスタイルの葬儀を選ぶ人も多くなってきています。
コロナ禍以後「家族葬」も増えており、葬儀内容を葬儀社と打ち合わせを行います。
私の場合は、近親者だけの「家族葬」にしました。
宗旨宗派の確認
葬儀社との打ち合わせで、意外なポイントは宗旨宗派の確認です。
葬儀は、仏式の場合、お経をあげてもらう、戒名・法名をお願いするために寺院(菩提寺)への連絡が必要です。
田舎に先祖代々のお墓が有る場合、どこかに決まったお寺(菩提寺)があるはずです。
私は何も知らず、生前父に確認した時も不明でした^^;
仕方がないので実家近辺のお寺に何カ所か電話連絡し、「臨済宗」であることが判りました。
宗旨・宗派・寺院などを確認し、親族や参列者、葬儀社の都合等、諸事情を考慮しながら、喪主・通夜・葬儀の日時・場所、葬儀の規模や内容を決めていきます。
いくつかプランがあって葬儀社が主導で案内してくれるため、相談しながら決めていきましょう。
※「六曜」は宗教(仏教、神道、キリスト教)とは何の関係もありませんが、友引・仏滅等を避ける風習もあり、気にする人もいます。
写真
故人の遺影を作成するため、写真が何点か必要になります。
あらかじめ遺影用として写真を準備しておくのも有りですし、適切な写真が無くても顔部分の切り抜き拡大で対処できるので、表情の良い写真を探しましょう。
私の場合、父が生前施設に入所していて「ハロウィン」の時の写真を遺影にしました。
通夜何をする?
参考までに今回の流れを紹介します。
14:30頃から喪主(私)、近親者で納棺の儀式。
納棺師の行う一連の納棺作業を傍らで見守ります。
※「納棺師」はこちらのDVDがおすすめ。
死装束を着せ、ご遺体を棺に納めます。
※「湯灌」を行う場合もあります。
死化粧を施すと、まるで生きているように見えて不思議なくらい。
17:00 通夜開式。
読経、焼香が行われます。
通夜終了後、通夜振る舞い。
通夜振る舞いでは「飲食を共にする=供養になる」と考えられているため、食事を皆で囲みながら、思い出話をして故人を偲びます。
昔は「寝ずの番」を行っていましたが、今回は宿泊する次男家族を残し、一旦自宅へ引き上げ。
葬儀何をする?
9:30~お斎(おとき)
地方によって意味が違うようですが、お斎とは葬儀の朝に故人と一緒にとる最後の食事を指すらしい。
10:40 お坊さんへ挨拶
11:00 葬儀開式。
僧侶による読経・焼香、遺族参列者による焼香。
初七日法要
仏教では亡くなってから四十九日までは、亡くなった人の霊は行き先が決まらずに、この世とあの世の間をさまよっているとされています。
七日ごとに閻魔様の裁きを受け、そして四十九日目に極楽浄土に行けるかどうかの最後の審判を受けます。
そのため、遺族は七日ごとの裁きの日に合わせて法要を行い、故人の霊が無事に成仏できるよう祈るのが昔からの習わしでした。
最近では、葬儀当日に初七日法要を行うケースも増えているようです。
葬儀社からどうされますかと聞かれたので、お願いしました。
葬儀の後に続けて初七日法要を行い、その後火葬場へと向かうケースを「繰り込み初七日」、または「式中初七日」というようです。
今回は喪主である私の独断で決めましたが、伝統やしきたりを重んじる親族から反対の声が上がる可能性がありますので、親族間での合意も得た上で進めましょう。
出棺(霊柩車出発)
読経が終わると僧侶が退場。
司会者が閉会の辞を述べ、葬儀は閉式します。
その後「お別れの儀」と呼ばれる出棺の準備に入ります。
喪主や遺族、参列者で棺に花や副葬品を入れ、故人と最後のお別れをします。
棺のふたを釘でとめる「釘打ちの儀式」は最近はやらないようです。
棺を霊柩車へ運び込み、喪主は霊柩車と同乗。
遺族は自家用車や別の車で火葬場へ移動。
火葬場に向かう人以外は、出棺のタイミングで解散します。
火葬
火葬場に到着したら、係員の指示に従って最初に火葬許可証を提出します。(葬儀社代行)
そのまま棺は火葬炉へ。
※「納めの儀」を行う場合もあるようです。
火葬は1.5時間ほどかかるため、火葬場の家族待合室で待機。
火葬の待ち時間の過ごし方
今回は、待機時間を利用してお弁当を用意しました。
いわゆる精進料理ではなく、普通に懐石弁当をネットで注文し、持ち込む形にしました。
特に決まりはないようです。
拾骨・収骨(お骨上げ)
火葬が終わったら収骨室に集まり、故人のお骨を二人一組で拾いあげ、骨壷に収める収骨(お骨上げ)を行います。
父は生前人工関節の手術を受けており、黒く変色していましたが、そのまま残っていました。
足元に収めた眼鏡のフレームもいくらか形をとどめていました。
遺骨を拾い上げる順番は、足⇒腰⇒頭蓋骨と下から上へと順番に拾い上げ、最後に喪主が喉仏を骨壺に収めます。
拾い上げる遺骨の順番等は、火葬場のスタッフの指示に従えば問題ありません。
一般的に東日本の骨上げは「全収骨」といって、足から上部までのすべての骨を拾い上げるのに対し、西日本では喉仏などの一部の骨を拾い上げる「部分収骨」となるようです。
そのため東日本では7寸、西日本では6寸と骨壺の大きさも異なります。
骨壺へ収められなかった遺骨は火葬場で供養されます。
骨上げ後は、火葬場の係員が骨壺を箱に収め、白い布で包みます。
その中には「埋葬許可証」が入っています。
「位牌」や「遺影」、白い布で包まれた「骨壺」を持って帰宅します。
自宅にて
骨上げ後は自宅に戻り、骨壺は納骨までは仏壇へ納められます。
仏壇がない場合は「後飾り祭壇」に遺骨、位牌、遺影を安置します。
祭壇の飾り方は、宗旨宗派によって異なります。
今回は葬儀プランに祭壇が含まれおり、安置する場所を指定しただけで安置することができました。
四十九日までは、後飾り祭壇の前で毎日手を合わせます。
葬儀のことは何となくイメージできますが、自宅に「後飾り祭壇」を安置したことがある人は少ないと思います。
喪主になる人はその点もご考慮ください。
親が亡くなって2日目にすべきことまとめ
親が亡くなって2日目にすべきことを紹介しました。
通夜・葬儀の日程を始め、葬儀の細かな所まで打ち合わせをして決めていくのでなかなか大変です。
葬儀のやり方や考え方は時代と共に変わっていきますが、その最たるものが「繰り上げ法要」でしょう。
七日目に行う「初七日法要」を葬儀当日に繰り上げて行うやり方は、令和ならではの考え方でしょう。
葬儀社の人に聞かれるまで、全然知りませんでした。
葬儀は仏式であれば、お寺さんとの相談が必須になるので、親が亡くなる前に菩提寺を確認しておきましょう。
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