更新日:2024/11/22
あなたは「自然寿命」と言う言葉を聞いたことがありますか。
寿命はよく耳にしますが、自然寿命???
そもそも人間は何歳まで生きるのだろうか?
オーストラリアの研究機関が2019年12月12日学術誌『Scientific Reports』に掲載した研究では、推定38歳という驚くべき結果でした。
自然のままの生物としての寿命を「自然寿命」といい、人間の自然寿命は38歳と推定されました。
人生100年時代とも言われている日本人の平均寿命は、令和4年簡易生命表によると男性が 81.05歳、女性が87.09歳です。life22-02.pdf (mhlw.go.jp)
ちなみに他の生物では、自然寿命と実際の寿命がほぼ一致します。
人間だけが本来の自然寿命38歳のおよそ2倍以上も生きるのです。
理由は、医学の発達や生活環境、衛生状態の改善、栄養により寿命が延びたと考えられます。
現代医学や科学の力によって「生かされている」と言ったほうが良いかもしれません。
私達は、生かされている寿命をどう生きれば良いのでしょうか。
人間の寿命は何歳?
元々の寿命は38歳らしい。
自然寿命って何?
自然環境に置かれた場合の生物の寿命を「自然寿命」といい、脊椎動物の自然寿命の推定に用いられるのが、「DNAメチル化」と呼ばれる現象です。
これまでの研究で「特定の遺伝子のDNAメチル化」が霊長類など一部の哺乳類の命の上限(寿命)に関係していることが明らかになりました。
そこで、公開されている脊椎動物252種のゲノム(完全なDNA配列)を比較調査し、42個の特定の遺伝子で生じているDNAメチル化を調べることで脊椎動物の寿命を推定できることがわかりました。
人間の自然寿命
このDNAのメチル化に基づいて、人間の自然寿命は38年と推定されました。
チンパンジー(39.7年)やゴリラの自然寿命もほぼ38年で、私たち人類の近縁種といわれる「ネアンデルタール人」の寿命を測定してみたところ、自然寿命は37.8年でした。
日本の江戸時代の推測寿命は30代と言われており、霊長類の自然寿命は38歳あたりにあるようです。
世界最長の哺乳類ホッキョククジラの自然寿命は?
Sperm Whale (マッコウクジラ)は92年。
Humpback Whale(ザトウクジラ)は93年。
最も長生きなのは、Bowhead whale(ホッキョククジラ)の268年。
ホッキョククジラは、全長18メートルに達し、体重は地上最大の生き物であるシロナガスクジラに次いで重い。
その寿命の長さから、メスは更年期障害に陥るといわれているほど。
他のクジラが繁殖や餌のために地球規模の移動を繰り返すのとは異なり、ホッキョククジラは一生を極寒の北極海周辺で過ごす。
そのためかホッキョククジラの体温は極端に低いことで知られ(中枢の体温は約33.6℃)、動物は体温が低ければ低いほど長寿になるという説が唱えられてきた。
もう一つ、心拍数が寿命に関係する説もある。
「哺乳類はどの動物でも、一生の間に心臓は20億回打ち、心拍数が少ない動物は寿命が長いが、心拍数が多いネズミは寿命が短い」。
ハツカネズミの場合は1分間に600から700回も脈を打ちます。
人の心拍数は1分間に60~80回程。
もちろん個人差はありますが、もしあなたの心拍数が安静時に100回を超えていれば、一度病院を受診してみて下さいね。
心臓が弱っているか(心不全)、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されている(甲状腺機能亢進症)等何かしら病気が隠れている可能性が高いです。
地球で最も大きな動物で、体重は200トンにもなるシロナガスクジラの心拍数は、えさを求めて潜水する時は、1分間にわずか2回だという。
海面に戻る時は最大で37回/分だった。
ハツカネズミの寿命は、飼育されている個体で約1年、野生では4ヶ月ほどと言われている。
妊娠期間が約20日であることから、ハツカネズミという名前がついたという説が一般的。
日本人の寿命ならおおよそ80年。
ホッキョククジラ推定268年。
一生の間に心臓が打つ総数は決まっていて、心臓は20億回リミット説。
あなたの心臓後何回打てますか。
絶滅種マンモスの自然寿命は?
現生のゾウは3種に分類されている。
アジアゾウと、2種のアフリカゾウ(シンリンゾウおよびサバンナゾウ)。
絶滅したアンティクウスゾウ(Straight-tusked elephant)、北海道にも住んでいたケナガマンモス(Woolly mammoth)はいずれも60年。
40歳以降はおまけの人生
自然寿命と実際の寿命が大きく隔たっているのが人間です。
人間だけが自然寿命を大きく超えて生きられる最大の要因は、事故や感染症などの危険に満ちた野生の生活から離れて独自の社会を築いたことにあるかも知れません。
今もブラジルの熱帯雨林地帯に住む先住民(文明と接触することなく暮らしている孤立部族)は、おそらく大半の人が自然寿命の38歳前後で死んでいるでしょう。
人間だけが手に入れた自然寿命後の長い人生をどう生きるか。
もともと生物学的には40歳以降の人はすでに死んでいても不思議ではないはずなのに生きられる。
幸運にも手にしたおまけの人生。
出来ることなら、自由に楽しく、自分らしく生きていきたい。
もしあなたの年齢がすでに40歳以降なら今後の人生どうしたいかよく考えてみてください。
もしあなたがまだ40歳前なら、仮に自分が38歳で死ぬなら人生何をしたいのかよく考えてみてくださいね。
おまけはいつまで?人の寿命は何歳?
日本では高齢化が進み、100歳以上の人は毎年2000人ぐらい増えています。
しかし115歳以上の人はほとんど増えていませんし、世界的に見ても115歳以上の人はまれです。
人類史上最長寿とされるフランスのジャンヌ・カルマンさんは、1997年に死去した時点で122歳でした。
つまりそれ以上生きた人間は誰1人としていないのです。
そのため統計学的には人の寿命は115歳と推定されています。
人間の自然寿命は38歳まとめ
人間の自然寿命は38歳とする説を紹介しました。
人がどう生きるべきかは永遠のテーマであり、おそらく確たる正解はなくて、それぞれが考え行動すれば良いだけの話。
昭和の価値観で言えば、「一生懸命勉強して良い大学に入り、よい会社に就職して出世することが人生の成功の道である」。
そう考えている人は少なからずいると思います。
ただそんな道を歩んだ人が幸せかと言われればまた少し違うかもしれません。
過去は変えられないし、未来は来るかどうかもわからない。
一寸先は闇なのです。
人が行動出来るのは今だけ。
今この瞬間にどうするかどうしたいかを考えて行動するだけなのです。
40歳を過ぎれば、気持ちは全然変わらなくても、生物的機能は劣化していきます^^;
「認知症」は高齢になってからの病気だと思うかも知れませんが、40代後半からすでに脳の萎縮は始まっています。
無理せず1日1日を大事にして、今なすべき事やりたい事をやりましょう。
良い一日を。
コメント
寿命なんて人によって全然違うしそもそも体の成長度合いから逆算したとかいう意味分からんのなのにほんといい加減だな
コメントありがとうございます。
返事遅くなりました。
38歳は、自然環境下におかれた場合の人という種の寿命を推定したものです。
個人の寿命が人それぞれ異なるのは当然の話なので、
一つの仮説として大雑把に捉え、話の種として楽しんでもらえれば幸いです。