更新日:2022年8月10日
最近コロナ感染症が大爆発、外出を控えようかと思っていた矢先、
気になるNewsが発表されました。
世界保健機関(WHO)は7月23日、「サル痘」について
「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。
WHOの緊急事態宣言は、2020年1月30日に新型コロナに対して出されて以来。
サル痘って何???
そこで今回は取り急ぎ、「サル痘」についてまとめました。
正しい知識を持って感染を予防しましょう。
※2022年7月25日(月)日本国内(東京都在住30代男性)で初感染の報告がありました。
8月10日現在千葉県でも確認され、日本国内では4例目です。
サル痘って何?
サル痘は、サル痘ウイルス(Monkeypox virus)感染による急性発疹性疾患です。
サル痘は、1958年にポリオワクチン製造用に世界各国から霊長類が集められた施設で、
カニクイザルの天然痘様疾患として初めて報告され、この名前がつけられました。
1970年にザイール(現在のコンゴ民主共和国)でヒトで初めての感染が確認されました。
主にアフリカ中央部から西部にかけて発生しています。
自然宿主はアフリカに生息するリスやネズミなどのげっ歯類が疑われているが、現時点では不明。
稀に流行地外でも、流行地からの渡航者等に発生した事例があります。
症状は発熱と発疹を主体とし、多くは2~4週間で自然に回復するが、
小児等で重症化、死亡した症例の報告もあります。
致死率は1%~10%程度とされていますが、アフリカ以外で死者は報告されていません。
サル痘 病原体
ポックスウイルス科オルソポックスウイルス属のサル痘ウイルス(Monkeypox virus)
サル痘 感染源・感染経路
動物から人へ
サル痘ウイルスの動物からヒトへの感染経路は、
・感染動物に咬まれること
・感染動物の血液・体液・皮膚病変(発疹部位)との接触による感染。
人から人へ
ヒトからヒトへの感染は稀。
・患者との接近した対面での飛沫への長時間の曝露(prolonged face-to-face contact)
・感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液との接触(性的接触を含む)
・患者の体液や飛沫で汚染された衣類・寝具などとの接触による感染
がありうる。
サル痘 どんな症状?
サル痘 潜伏期間
サル痘の潜伏期間は通常7~14日、最大で5~21日とされる。(WHO, 2021)
サル痘 臨床症状
潜伏期間の後、発熱、頭痛、リンパ節腫脹、筋肉痛などが1~5日続き、その後発疹が出現。
発疹は典型的には顔面から始まり、体幹部へと広がる。
初期は平坦であるが、水疱、膿疱化し痂皮化した後、発症から2~4週間で治癒する。
発疹は皮膚だけではなく、口腔、陰部の粘膜、結膜や角膜にも生じることがあるが、
特に初期においては水痘や麻しん、梅毒などのその他の発疹症との鑑別が困難なことがある。
リンパ節腫脹を呈する頻度が高く、
類似した皮膚病変を示す天然痘との鑑別に有用とされる(Andrea M. 2014)。
また、皮膚の二次感染、気管支肺炎、敗血症、脳炎、角膜炎などの合併症を起こすことがある。
診断方法
・水疱や膿疱の内容液や蓋、あるいは組織を用いたPCR検査による遺伝子の検出
サル痘 治療法は?
対症療法が行われる。
サル痘 予防法は?
天然痘ワクチン
・サル痘の予防に対しては、天然痘ワクチンによって約85%発症予防効果があるとされている。
ウイルスへの曝露後4日以内の接種で感染予防効果が、
曝露後4~14日以内の接種で重症化予防効果があるとされています。
・流行地では感受性のある動物や感染者との接触を避けることが大切である。
サル痘感染の現状
2022年5月以降、従前のサル痘流行国への海外渡航歴のないサル痘患者が
欧州、米国等で報告されています。
2022年に入り「サル痘」と診断された人が、
世界75の国と地域でおよそ1万6,000人に上り、アフリカでは5人が死亡しています。
感染者の大部分は男性(99.8%)で、とくに18~44歳の男性が症例の77%を占める。
今回の感染者の多くは男性との性的接触のある男性という。
日本では
日本国内では感染症発生動向調査において、集計の開始された2003年以降、
輸入例を含めサル痘患者の報告はない。
2022年7月25日日本国内(東京都在住30代男性、海外渡航歴あり)で
初感染の報告がありました。
6月下旬に欧州に渡航、7月中旬に帰国。
7月15日サル痘発症。国内1例目です。
欧州滞在中、後にサル痘と診断された人と接触歴あり。
この男性の濃厚接触者は今のところ1名。
感染症法における取り扱い
感染症法において4類感染症に指定されており、
診断した医師は直ちに最寄りの保健所に届出が必要である。
サル痘 まとめ しっかりコロナ対策を
サル痘は幸い日本国内では発生例はありません。
7月25日「サル痘」国内1例目が確認されました。
感染経路は感染者との性交渉などが考えられ、
爆発的に感染が広がる可能性は低いと言われています。
いろいろ心配するよりは、コロナ感染症に対して予防をしっかりすることが、
サル痘に対する予防にもつながります。
水分や食事、睡眠をしっかりとり、体調管理を行いましょう。
※新たな情報が分かれば、随時更新します。
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