更新日:2024/08/12
あなたは「賃貸契約」したことありますか。
インターネットで、いい物件が見つかった。
「賃貸契約は初めてだけど、どんな流れで手続きを進めたらいいの」。
初めて賃貸住宅を借りる人はこんな疑問が浮かぶと思います。
賃貸契約はなんとなく難しそうな、ややこしそうなイメージがありますが、流れを押さえれば大丈夫です。
今回は賃貸契約の流れ、契約を結ぶ前に確認すべきポイントを解説します。
これを読んで安心して家(部屋)探しをしましょう。
賃貸契約はどうしたら良いの?
契約までの流れを説明するね。
気に入った物件があれば入居申し込み
部屋を探すための一番のポイントはインターネットで希望物件を見つけることです。
ネット検索のやり方等はこちらの記事を参考にして探してください。
気に入った物件は、内見をきちんと行いご自分で実際に確かめましょう。
ご自分の希望する条件に合うお部屋が見つかり「ここに入居しよう」と決めたら、まず取扱不動産会社に入居申し込みをします。
入居申込書
不動産会社から渡される所定の様式に必要事項を記入して「入居申込書」を提出します。
■入居者本人に関する情報
氏名、性別、年齢、生年月日、現住所、電話番号、同居人の有無 など
■入居者の勤務先等についての情報
勤務先名、業種、所在地、電話番号、所属部課、勤続年数、年収 など
■ 同居者についての情報
氏名、性別、年齢、生年月日、続柄、現住所、勤務先・学校 など
■連帯保証人についての情報(保証会社を利用する場合は不要です)
氏名、性別、年齢、生年月日、続柄、現住所、電話番号、勤務先、年収 など
提出書類
※不動産会社により異なります。
今回利用した不動産屋さんでは、入居申し込み時に提出書類はありませんでした。
自己申告で入居申込書に記入しただけです。
免許証等の本人確認書類、印鑑は必要です。
審査、審査期間
提出後は入居申込書をもとに管理会社と大家さんで入居審査が行われます。
「安定した支払い能力」や「近隣住民とトラブルを起こす恐れがないか」を審査するものです。
学生や新社会人の場合は、連帯保証人の支払い能力をチェックされているようです。
審査の結果については、早ければ2~3日、長くて1週間ほどで伝えられます。
※審査の時期が年末年始にかかるともっと長くなります。
重要事項説明
審査を無事通過したら、契約前に「重要事項説明」があります。
重要事項説明とは、宅地建物取引業法(宅建業法)という法律に定められた手続きです。
これは不動産会社の宅地建物取引士の資格を持った担当者が、物件の設備に関することや契約の内容について書面をもとに説明してくれます。
■所在地など物件の基本的な情報
■電気・ガス・上下水道などの施設の整備の状況
■キッチン、浴室、トイレ、エアコンなどの室内設備の整備状況
■契約期間及び契約の更新に関する事項
■敷金その他契約終了時の精算に関する事項
■禁止事項や注意事項(ペットの飼育についてなど、物件により異なる)
■特約がある場合にはその内容
平たく言えば質問コーナーの時間です。
不明な点、納得出来ないところはどんどん質問しましょう。
不明なところがなくなるまできちんと質問して理解しましょう。
特に特約については、入居する物件について細かな記載があります。
例えば「退去時に清掃料としていくら払う」とか、「鍵を無くしてたらいくら損害金を払う」とか「ペットの飼育禁止」等個々の取り決めが書かれています。
納得出来ないときは、特約事項を外してもらったり値段の交渉をしましょう。
特約事項は基本的に大家さん側の立場で書かれており、借りる側は損しやすい項目です。
納得出来ないときは、契約前なので物件をキャンセルしても問題ありません。
ただ、そうすると始めから物件探しをしないといけないので、ある程度のところで妥協は必要でしょう。
説明後
説明後は「重要事項の説明を受け、理解した」ことの確認として、重要事項説明書に記名と押印をします。
入金
重要事項説明の内容を理解し、入居の意思がある場合には初期費用を支払います。
初期費用の入金方法や期日については不動産会社から受け取る請求書に記載してあります。
一般的には、契約書作成日の前までに不動産会社の銀行口座に指定された金額を振り込むという場合が多いようです。
詳しくは初期費用についての記事を参照してください。
契約締結
初期費用の支払いを終えたら入居者用と大家さん用に契約書2通を作成し、契約を締結させます。
連帯保証人をたてる場合は、連帯保証人分を含め契約書3通を作成します。
今入居しているマンションの場合は、契約書の署名、押印は郵送でやりとりしました。
契約締結に必要な書類
◎契約者の印鑑(シャチハタ不可、一般的に認印でOK)
◎契約者、入居者全員分の住民票
◎契約者の身分証(運転免許証やパスポート、保険証など)
・契約者の収入証明(源泉徴収票、納税証明書 など)
・連帯保証人の同意書
・連帯保証人の身分証(コピーなど)
・連帯保証人の収入証明(源泉徴収票、納税証明書 など)
・連帯保証人の印鑑証明書
◎契約書への連帯保証人の署名捺印
・銀行口座用の印鑑、銀行の通帳(家賃を銀行口座引き落としで支払う場合)
◎火災保険申込書(火災保険への加入が必須となっている賃貸物件も多いです)
上記はあくまで求められる可能性のあるものです。
必要書類は取扱不動産会社で確認しましょう。
◎は今回の契約で必要となったものです。
賃貸契約前に確認したいトラブルのポイント
違約金、途中解約
多くの賃貸契約では契約期間を2年で定めており、期間中任意に解約できるようになっています。
途中解約時は、違約金として1か月分の賃料がかかる契約になっている場合が大半です。
また途中解約する場合、1ヶ月前までに退去の意思を大家さんに知らせないといけません。
途中解約時に違約金が発生するかどうかについて、重要事項説明時にしっかりと確認をしておきましょう。
クリーニング代
退去時のクリーニング費用が入居者の負担とする特約を設けているところもあります。
契約期間、更新手続き
多くの賃貸契約では契約期間を2年と定めています。
賃貸契約更新時に更新料を支払うかどうかについては地域で慣習が異なります。
関東では更新料を請求されることが一般的なようですが、少なくとも九州では聞いた事がありません。
今住んでいるマンションも更新料は不要です。
大家さん、入居人双方が意思表示しない場合は、同一条件にて1年間契約が更新されます。
設備が故障したときの対応
入居後生活していると、エアコンや給湯器などの設備が故障することもあります。
そんなときに、大家さんに修理してもらえるのかという点は確認しておきたいところです。
「設備」の場合は、故障した時や壊れたとき、貸主「甲」の責任と負担により修理や交換がされます。
ここで注意が必要なのが、照明器具やエアコンなど、前に住んでいた人の物が置いてあるケースです。
通常これらのものは「サービス設置品」と呼ばれ、「故障メンテナンスは乙(自分、借りた人)が行う」と特約に規定されています。
つまり「サービス設置品」は借りる側からすればお荷物を押しつけられた形となり、何のメリットもありません。
しっかりと確認して、できれば大家さん側の負担で事前の撤去をお願いしましょう。
物件の引渡し
全ての手続きを終了すると鍵を受け取ります。
鍵を受け取る日は、契約期間当日の場合もあるし、その前に鍵をもらえるケースもあるようです。
仮に3月末に引っ越す場合でも、契約期間は3月1日からとなる場合が多く、鍵は3月1日に受け取ります。
もちろん遠方で引っ越し当日しか鍵を受け取れない場合は、事前に相談しておきましょう。
入居したら室内を確認
部屋にキズや設備に故障がある場合、入居当日遅くとも翌日には大家さんもしくは管理会社に連絡しましょう。
そうしないと、キズを付けたのは入居者のせいだと思われます。
しっかりと確かめ、何か不備があれば小さな事でもすぐに連絡しましょう。
賃貸契約まとめ
賃貸契約の流れについてご紹介しました。
賃貸契約前に確認することや準備することはとても多くあります。
準備には時間がかかるものも多いので早めに手配を行い、スムーズに賃貸契約が締結できるよう進めましょう。
賃貸契約を結ぶと、原則として3つの義務が課されることになります。
1つは賃料の支払いで、必ず決められた家賃を滞りなく支払います。
2つ目は原状回復で、契約が終了したら部屋を原状回復して退去する義務が生じます。
3つ目は契約内容順守です。
契約書を書いて印鑑を押すまではキャンセルすることもできます。
曖昧なまま契約するとトラブルのもとになりますので、賃貸契約前に、疑問点があれば何でも質問しましょう。
スムーズに賃貸契約が済み、快適な新生活がスタートできるようお祈りいたします。
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