更新日:2024/05/05
いよいよゴールデンウィークですね。
2024年5月3日(金)、5月4日(土)、福岡に初夏を告げる「博多どんたく港まつり」が開催されます。
祭りの参加者は、思い思いの仮装でシャモジを叩いて街を練り歩き、街に作られた舞台、広場で踊りを披露し、街中がどんたく一色で湧き返ります。
パレードを間近で見られる有料の観光桟敷席が5年ぶりに復活。
2023年は感染対策として大声での声援を控えるよう呼びかけましたが、2024年はその制限がなくなります。
また今回はサブタイトルを初めて公募し,「届け!祭りの笑顔と元気!!」に決定。
祭りの参加者や見物客だけでなく能登半島地震の被災者にも元気を送りたいという思いが込められています。
今回は「第63回(2024年)博多どんたく港まつり」の歴史や日程、見どころをご紹介します。
皆でどんたくを盛り上げて楽しみましょう。
博多どんたくはいつ?
一番の見どころは?
毎年ゴールデンウィークの5月3日、4日。
どんたく広場のパレードがおすすめ。
第63回(2024年)博多どんたく港まつり概要
博多どんたく港まつりは全員参加型のお祭りです。
毎年5月2日の前夜祭からスタート。
老若男女の「どんたく隊」が思い思いの衣装を着て、踊りや演奏等のパフォーマンスを市内各所で繰り広げます。
2024年は5年ぶりに一切の制限がなくなるため、例年以上に盛り上がることでしょう。
先ずおさえるべきは、どんたくのルーツである「博多松囃子」。
市内一円を巡るのでどこかでチェックしてみて下さい。
確実なのは、5月3日13時パレードの先頭を行くのでお見逃しなく。
どんたくパレードは延々と続きますが、おいしいとこ取りするなら、昨年度入賞どんたく隊を観ればOK。
自分でも踊ってみたいと思った人は、5月4日17:50の総おどりへ。
イベントも内容も盛りだくさんなので、
会場に着いたらまずパンフレットを手に入れましょう。
確実に手に入れるなら「どんたく案内所」で。
博多どんたくの歴史
博多どんたくは「博多松囃子(まつばやし)」を起源とする 845年の歴史を持つ伝統行事です。
もともと「松囃子(まつばやし)」とは、室町時代に京都で始まり正月芸能として、町衆や侍衆が作ったといわれています。
貝原益軒著「筑前国続風土記(ちくぜんのくにぞくふどき)」(四之巻博多)には、
『平安時代、京都御所の正月、宮中参賀の行事が地方に伝わり、この博多では源平時代のち冶承3年(1179年)、正月15日、松囃子を取行う…』
と記されています。
また博多の豪商神屋宗湛の『宗湛日記』によると、
文禄4年(1595年)の9月に、名島城に小早川隆景が居た頃、
「中納言様(小早川秀秋)の希望で、正月のように松囃子を仕立ててお目にかけた。そのお礼に銭50貫をいただいた」という事が書き残されています。
年賀行事であるけれども、殿様のおぼしめしで、わざわざ9月にやったようです。
江戸時代には、福岡藩主である黒田公を正月に表敬訪問する年中行事でした。
松囃子の本体である福神、恵比寿、大黒天の三福神と稚児に続いて、博多の商人や町人が趣向を凝らした衣装に身を包み、三味線を弾き、笛や太鼓を鳴らして練り歩いた。
江戸時代町人は絹を着ることを禁止されていましたが、この日だけは綾錦(あやにしき)を着ることができた。
またこの日は言わば無礼講で、お城に行くと大きな桶に柄杓でお酒も飲み放題。
諸国に例のない、年に一度の大変な賑わいだったようで。
明治5年(1872年)、新政府(福岡県知事)の命令で博多松囃子、祇園山笠の禁止令が出る。
禁止令にはお盆や天長節のような国の定めた祝祭日はこの限りにあらずと、但し書きがあった。
明治9年に博多区と福岡区が合併して福岡区誕生。
博多の人たちは策略をめぐらして、この合併祝いを紀元節のめでたい日に町をあげてお祝いしたいと県庁に願い出た。
さっそく許可され、明治12年(1879年)2月11日に「復活松囃子」を行う。
合併祝いという名目で許可をもらった手前、松囃子だとは言えない。
それで知恵をしぼって“どんたくだ”といって松囃子を開催。
それ以来、松囃子はどんたくと呼ばれるようになりました。
日中戦争が始まった翌1938年を最後に戦前の松囃子は途絶えます。
戦後の昭和21年(1946年)5月、有志が肩衣(かたぎぬ)を紙で作り、馬はハリボテを首から胸に下げ、三味線、太鼓などは戦災を免れたところから借り集めて、“博多どんたく”のおはやしを瓦礫の町に響かせながら練り歩いた。
昭和22年(1947年)に福岡商工会議所が中心となって戦後初めての「どんたく」開催。
昭和24年(1949年)、新憲法発布を祝して開催日を5月3日・4日と定め、今日に至る。
昭和37年(1962年)「福岡市民の祭り振興会」が結成され、「どんたく」は市民総参加の「福岡市民の祭り(博多どんたく港まつり)」となり、現在に至ります。
日本各所で行われていた松ばやし行事も、古い形式を今に伝えているのは博多だけでしょう。
■博多どんたく3行まとめ
松囃子は、本来、小正月(旧正月15日)の行事で、新年を祝う民俗行事。
明治5年(1872年)松囃子禁止令が出たため、名称を「どんたく」と変更。
昭和37年(1962年)市民の祭り振興会が結成され、今の「博多どんたく港まつり」の形に。
>>【博多祇園山笠2023】4年ぶり通常開催山笠はいつから?どこで?見どころは?
>>【筥崎宮放生会2023】博多の三大祭り放生会の日程や見どころは?
博多松囃子(国重要無形民俗文化財)
「博多どんたく」のルーツである「博多松ばやし」の三福神(福神・恵比須・大黒)の三流れと稚児流の合計四流れが市中を祝って廻ります。
本来は小正月(旧正月15日)の行事で、新しい年に祝福をもたらす歳神を迎える民俗行事でした。
昭和24年から現行の5月3日・4日に開催されています。
「博多松囃子」は今年もパレードの幕開けを飾り、2日間かけて神社や商店、企業など市内各所を回り、街中を祝福します。
三福神はそれぞれ馬に乗り、かるさん肩衣(かたぎぬ)の子供たちが太鼓を叩いて「言立て(いいたて)」を唄え、
同じ姿の大人達が白足袋(しろたび)にどんたく下駄(杉下駄で紅白のねじねじの花緒)といういでたちで笠鉾を立ててこれに続く。
福神は建築する柱をほめる地づき歌、恵比須は新造船の祝い言葉、大黒は御田祭の田植え歌の歌詞を唱えます。
訪問先では、三福神の各流が「祝うたァ!!」と叫び、それぞれのしきたりで祝います。
迎える側は「1束1本(いっそくいっぽん)」と呼ばれる半紙1束と扇子1本を三方に乗せて渡し、酒や紅白かまぼこ、乾物などでもてなします。
博多松囃子の順路と現在位置は、リアルタイムで確認できます。
福神
福神は福禄寿にちなんで、張り貫きの長い頭をかぶり、福神の面をつけ、白無垢の上に黄絹の打ち掛け、手に唐うちわを持ち馬に乗ります。
福神は福神流が受け待ちます。
恵比須
恵比須は全国的にも珍しい夫婦恵比須。
男恵比須は烏帽子をかぶり、恵比須の面をつけ、右手に釣りザオ、左わきに大ダイを抱き、錦のそでなし羽織姿で馬に乗ります。
女恵比須は天冠をかぶり、左手に玉を抱き、桧扇を手に赤いはかまで馬に揺られます。
恵比須は恵比須流が受け待ちます。
大黒
大黒は黄絹の頭巾をかぶり、大黒の面。
緞すの服に白ばかまで大きな紗金袋を背負う。
手には打ち出の小ヅチ。
米俵を左右につけた馬に乗って進みます。
どの馬も、裃(かみしも)、たっつけ姿の男たちの一団に囲まれ、それぞれの行列には傘鉾(かさぼこ)各三本が帯同します。
大黒は「大黒流」が受け待ちます。
稚児(ちご)
稚児(舞姫)は天冠をかぶり、舞衣に緋のはかまをはいた少女を乗せた棧敷台を引きます。
要所要所で曳き台を止め、大人達のうたう地謡(じうたい)、鼓に合わせ優雅に舞います。
これにもかるさん・肩衣の大人たちが付き添います。
稚児は、東流、西流によって2年交替で運営され、稚児舞を披露。
今年は東流れが担当します。
各流の行列・言立て等には中世芸能の趣が今なおよく残されています。
傘鉾(かさぼこ)
傘鉾は三福神(福神、大黒、恵比須)の各行列にありますが、傘鉾の下をくぐると無病息災の御利益があると言われています。
あなたもチャンスがあれば、くぐってみてくださいね。
博多松囃子2024順路
5月3日順路
08:50 櫛田神社 出発
10:00 博多区役所 表敬
10:20 JR博多駅周辺 表敬
13:00 稚児舞楽 奉上、市民パレード先導
14:50 築港関係 表敬
15:50 崇福寺 表敬
16:20 福岡県庁、福岡県警本部 表敬
呉服町交差点付近散会
5月4日順路
08:40 櫛田神社 出発
10:10 中央区巡回、表敬
11:00 天神周辺、中央区役所 表敬
12:00 護国神社 参詣
13:40 天神各所 表敬
14:10 福岡市役所、福岡市議会 表敬
14:30 福岡中央警察署 表敬
15:00 渡辺通・春吉方面 表敬
15:40 中洲周辺 表敬
櫛田神社 散会
博多松ばやし今どこ?
博多どんたくパレード
どんたくを楽しみたいなら、なんといってもどんたくパレードは必見です。
広く市民から参加者を募っていて、応募した企業、学校、商店街、町内会、グループなどで編成された各団体が「どんたく隊」として参加します。
5月3日はどんたく隊のパレードが中心で、5月4日はマーチングパレードが中心になります。
博多どんたくパレード開催日時
2024年 5月3日(金・祝): 13:05~19:00
5月4日(土・祝): 14:05~19:00
博多どんたくパレード開催場所
「どんたく広場」明治通り(呉服町交差点~天神間)約1.3km
呉服町拠点
パレード出発地点。
中洲・川端拠点
パレード終了地点
博多どんたくパレードプログラム
どんたくパレードの出場団体、プログラムはこちらの記事を
>【博多どんたく港まつり2024】どんたくパレードプログラム一覧
どんたく広場観光桟敷席
今年(2024年)で63回目を迎えるこのお祭りのハイライトは、やはり明治通りを練り歩く趣向を凝らした「どんたく隊」のパレード!
そのパレード隊を快適にお楽しみいただく為に、明治通り沿いの水上公園内(中央区西中洲13)に博多どんたく港まつり『観光桟敷席』が設置されます。
販売価格・設置時間
[5月3日券]
前売3,500円/当日4,000円
13時~18時30分
[5月4日券]
前売3,500円/当日4,000円
14時~18時30分
■購入特典:桟敷券1枚につき記念木札1個(当日会場でお渡し)
博多どんたく総おどり
どんたくのフィナーレを飾る催しです。
誰でも飛び入り参加が可能です。あなたも是非ご参加下さい!!
踊りを知らなくても大丈夫です。
例年だとしゃもじが配られて、10分ぐらい練習してから本番が始まります。
■日時 :5月4日 17時50分から18時20分
■場所 :どんたく広場(呉服町拠点、中洲川端拠点、広場本部)
福岡市役所ふれあい広場(お祭り本舞台)
博多どんたくお問い合わせ
どんたくに関する問い合わせは
福岡市民の祭り振興会
〒812-0011 福岡県福岡市博多区博多駅前2丁目9-28
(福岡商工会議所6F地域振興部内)
電話番号:092-441-1118
ファックス:092-441-1149
開催期間中/福岡市民の祭り振興会本部 ☎092-451-1370
第63回福岡市民の祭り「博多どんたく港まつり」パレード交通規制
どんたく広場(パレード会場)交通規制図
規制時間:2024年5月3日 12:30~19:00
5月4日 13:30~19:00
博多どんたくアクセス 、駐車場は?
博多どんたくのための特設・臨時駐車場はありません。
市内の有料駐車場をご利用ください。
当日は交通規制もあり、大渋滞です。
どうしてもお車でお越しの際には予約できる駐車場などを探しておくか、
博多駅周辺の駅の近くなどに駐車して電車で移動されることをおすすめします。
■レンタカーお探しの方は、
レンタカー比較といえば、たびらいレンタカー■駐車場をお探しの方は、
外出先近くの空いている駐車場やコインパーキングを検索・予約!特P(とくぴー)※天神周辺の駐車場はこちらもご検討下さい。
>>【福岡市フリンジパーキング】天神に行く人の駐車料金最大500円!
博多どんたくおすすめの宿泊施設
ホテルオークラ福岡
福岡市内には、有名なホテルがいくつかあります。
ホテル日航福岡、グランドハイアット福岡、ヒルトン福岡シーホーク、都ホテル博多
ホテルニューオータニ博多、WITH THE STYLE FUKUOKA(ウィズ ザ スタイル 福岡)など。
2023年6月21日には「ザ・リッツ・カールトン福岡」も開業。
博多どんとくを観るなら「ホテルオークラ福岡」が一番おすすめ。
中洲川端駅からすぐ。お隣は福岡美術館。
天神、中洲、キャナルシティ博多も徒歩圏内。
博多どんたく観光の拠点としておすすめです。
ザ・レジデンシャルスイート福岡
シーサイドももち地区のコンドミニアムホテル。
全室44㎡以上の贅沢な空間と品格あるインテリア。
レジャーやビジネス、1泊から長期滞在まで自由自在。
車で福岡に来て泊まるならここでしょう。
一番のポイントは部屋が広くて、その割に値段が安い。
部屋には小キッチンが付いているので、いろいろ融通が利きます。
お風呂は洗い場付きで、ゆっくりできます。
小さな子供連れなら、近くのボンバラス百道でお弁当や惣菜を買ってきても良いと思いますよ。
デメリットは、車がないと交通の便がちょっと悪いところ。
地下鉄西新駅からだと徒歩10分ぐらい。
バスなら「医師会館・ソフトリサーチパーク前」下車徒歩3分。
バスで行くならこちらの記事を参考にして下さい。
>>【西鉄バス】初心者向け福岡のバスの乗り方・降り方・運賃・アプリ
JR九州ホテル ブラッサム博多中央
博多駅近くのビジネスホテルでおすすめなのはここです。
JR博多駅博多口から徒歩2分で立地は良好。
部屋は清潔感があって快適、料金もリーズナブルで、総合的なコスパも良好です。
その他
博多どんたく港まつり2024まとめ
福岡で毎年5月3日、4日に開催される福岡市民の祭り「博多どんたく港まつり」をご紹介しました。
今年は市内25箇所に演舞台が設置され、一切の制限なく開催される予定です。
福岡市内は祭りムード一色!
平安時代から続く「博多松囃子」やどんたく広場でのパレード等盛りだくさんのパフォーマンスを存分に楽しみましょう。
4月末から5月の連休中は、旅行にもぴったりのシーズンです。
ぜひ「博多どんたく港まつり」へお出かけください。
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